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「かんらん聖書研究会」

きょう、母校である関東学院大学に行った。駅から歩いて母校に向かったのは卒業以来で、42年ぶりであった。宗教センターから呼び出されたのだ。

関東学院大学に入学したとき、いわゆる「学園紛争」まっただ中であった。前年、東大安田講堂が学生によってバリケード封鎖された。翌年の関東学院大学の入試はキャンパスで実施できず他校で行ったが、そこに全共闘の学生が乱入、試験は実施できず書類選考となった。そういう中で入学しても、毎日が討論集会で授業はほとんど行われなかった、大衆団交というのもあった。学長相手に堂々と渡り合う学生リーダーには、そこまでいくと、もう感心するしかなかった。建ったばかりの事務棟の1号館はバリケード封鎖され、ヘルメット姿の学生が機動隊とにらみあっていた。

そういう紛争の嵐のまっただ中の1969年に、私は大学に入学した。きょう知ったのだが、その年、初代学長であった坂田祐先生がなくなった。そしてその年、小さな二つの動きがあった。一つは、大学の状況を憂いた教職員による聖書研究会がスタートしたこと。もう一つは、それとはまったく脈略なく、一人の学生が同じ教会に属する教員に呼びかけ、学内で祈祷会を始めたこと。翌年、私がそこに参加し、ほかにさらに一人が参加して聖書研究会がスタートした。皆で、名称を「かんらん聖書研究会」とした。

きょう母校に行ったのは、この「かんらん聖書研究会」初期のメンバーと現在のメンバー代表と一緒に写真を撮りたいという宗教センター職員の要請によるものであった。

わたしたちは大学を卒業したとき、実は、後継者を残すことに失敗した(と思っていた)。しかし、この名称で今日まで40年を越えて続いていたのである。どうして続いたのか、分からない。しかし、キリスト者として立派であった坂田初代学長がなくなった年に、はからずも聖書を読む二つの小さな芽が出て、それが共に今日まで続いているのだ。不思議なことだなあと思いつつ、帰路に着いた。
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by rev_ushioda | 2015-10-19 22:03 | Comments(0)

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