「二重敬語」
2015年 05月 21日
二重敬語というものがあります。「ご覧になられる」は、「ご覧になる」という尊敬語に、もう一つの尊敬語「られる」が重なっています。「ご覧になる」が正しいのです。さらに役職名では、「○○部長様」という言い方は、二重敬語です。役職名そのものが敬称ですから、役職名に「様」はつけません。「○○部長」でいいのです。「様」をつけた表現をしたい場合は、「部長の○○様」です。
では「牧師」はというと、この言葉は会社で言う役職名ではなく、神の言葉を語り、それで信徒を養う者という、仕事をあらわす言葉で、信徒と役割が違うだけのことを指し、役職名でもないし敬称の意味もありません。呼ぶときに「○○牧師」では、敬称なしの呼び捨てになってしまいます。そこで「牧師先生」と言う人もいますが、役割に先生をつけるのも変なのです。呼ぶときは、牧師の後ろに神の言葉があることを考えれば、常識的には「○○先生」と呼びかけることになるのでしょう。(地域の人は神の言葉と無関係と思っているので、「○○さん」と呼ばれます)
さて、今度の礼拝はペンテコステ、聖霊の日です。「聖霊」とは「神の/霊」ですから、この言葉にはすでに「神」への敬語「聖」が含まれています。ですから「聖霊様」は二重敬語、「御聖霊様」は三重敬語です。「聖霊」で良いのです。どうしても「様」をつけたければ、「聖霊なる神様」となります。