「キリスト者」
2011年 07月 23日
「アンティオキアで、弟子たちが初めてキリスト者と呼ばれるようになった」(使徒言行録11章26節)。
「キリスト者」は、もともとは、ギリシャ語のクリスチアノス(キリストに属する者)という言葉で、ちなみに口語訳聖書では「クリスチャン」と訳されていますが、これは、英語標記の発音です。英語ではありますが、しかしこちらのほうが馴染んでいる、という人が多いでしょうか。日本では古く「キリシタン」と呼ばれたのですが、聖書のギリシャ語「クリスチアノス」が、ポルトガルに渡って出来た言葉が日本に伝えられ、その発音が日本語化して「キリシタン」となったものです。
ところで、もう一つ、「キリスト教徒」という言い方もあります。「キリスト教」というのは社会学的、宗教学的な分類であり、それに属する人々ということで「キリスト教徒」となります。私の恩師は、しばしば「キリスト教徒」と言っていました。東洋思想の先達でありましたから、いろいろな意味を込めて、そのように言っていたのだろうと思いますが、ともすればキリスト教信仰が社会に埋没してしまいそうな時に、私にとっては非常に挑戦的に響いてきたことを覚えています。
「クリスチャン」/「キリスト者」、または「キリスト教徒」のどれを使うかは、場面によって違うでしょうけれど、あなたは、自分の信仰者としての立場を何と表現しますか。時には、言い方を変えてみると、信仰の輝きが増して、意外や、自分の信仰者としてのアイデンティティを再確認するきっかけになるかも知れません。
↑ ランキングに参加しています。よろしく。