「希望色の絵」
2010年 03月 18日
1975年、アルゼンチンでのことです。ロドリゲスさん夫婦は、ある日突然、当局から拘束され、秘密収容所に送られました。職場で労働組合運動をした、考え方が合わない、というのが理由でした。収容所は、悲惨でした。仲間が次々、拷問を受け、殺害されていくのです。考えただけでもぞっとする恐怖の中に投げ込まれました。生きた心地がしないとは、このことです。次は、確実に自分の番なのです。
妻のマリサさんは国外追放となりましたが、アメリカで人権擁護団体「アムネスティ・インターナショナル」に救済を求めました。こうして救援活動が展開されるようになると、その勢いの中で拘束が軟化し、収容所にも手紙が届けられるようになりました。最初の手紙を受け取った時のことをロドリゲスさんは、「さわやかな風が獄中を吹き抜けたようだった」と言っています。ほかの人は「3日間、笑いがとまらなかった」と。自分からも手紙を出すことが許されるようになりました。ロドリゲスさんは、食べ物の汁を使って絵の具にし、自分の子どもに絵を描きました。子どもたちが釣をする絵です。何と湖に映っている“太陽”を釣り上げて、楽しそうに帰っていく。そんな絵をたくさん描きました。これが、私の手元にある「希望色の絵」なのです。
私が今日、皆さんにお伝えしたいのは、私たちは体こそ自由であっても、悩みや悲しみによって、ひょっとしたら牢獄にいるような気持ちになるかも知れないと思うからです。その時に、しかしキリストは「私はあなたと共にいる」と約束してくださっているのです。聖書の言葉─「私は、あなたたちの老いる日まで、白髪になるまで、背負っていこう。…私が担い、背負い、救い出す」。八方塞がりに見えても、天は開けているのです。そう気づいた時、あなたにも「希望色の絵」が描けるのです。
「希望色の絵」を描きに、泉教会においでになりませんか。
↑ ランキングに参加しています。よろしく。
※ コメントは、書き込んでいただいてから画面に反映されるまで、最大1日くらいかかります。
そうか、そうですね。教会は「希望色の絵」が描けるところですね。忘れてかけていたあの絵と、信仰の恵みとしての希望が、先生のメッセージによってつながりました。感謝。