「代わって祈ります」
2017年 09月 30日
この方がどなたか、どういう事情か、詳細をお聞きするわけにもいかず、お聞きしたところで、どうにかなるものでもなく、ただ「よく、お電話くださいました」と言うしかない内容です。「よくお電話くださいました。あなたがどうにもならない時のために、この電話がつながったのです。私が、あなたに代わって祈ります。いつでもお電話ください。」そう言って電話を切りました。
これをここに書いたのは、これは牧師の仕事ではなく教会の仕事だと思うからです。この方は、教会に電話をくださいました。牧師に電話してきたのではありません。教会に電話したということは、教会はこの方のためにあったのです。私たちは自分のために教会があると思っているかも知れない。しかし、教会は、少なくともこの方のためにあったのです。私は、皆さんを代表して電話に出たにすぎません。だから、皆さんが言うのです。 - 「よくお電話くださいました。あなたがどうにもならない時のために、この電話がつながったのです。私が、あなたに代わって祈ります。いつでもお電話ください。」
皆さんの祈りは、他の誰かのための祈りなのです。皆さんが聖書を読むとき、それは他の誰かのために聖書を読むのです。皆さんが礼拝に出るのは、他の誰かのために礼拝に出るのです。20年を超える教会に今いるのは、そういう信仰の成熟、献身を期待されているのだということを覚えたいと思います。自分の気分で教会を私物化せず、まだ知らぬその誰かのために、今、共に出発したいと思います。