「赤とんぼ」

皆さんは、「赤とんぼ」という童謡はお好きでしょうか。かつて、NHKが行ったアンケート「明日へ残す心の歌百選」(回答数66万通)で一位に選ばれたのが、「赤とんぼ」、2位が「♪うさぎ追いし、かの山」で始まる「ふるさと」だったそうです。
この代表的な日本の童謡や唱歌ですが、これらの歌の誕生の過程には賛美歌、そしてクリスチャンが深くかかわっていたということは余り知られていません。 「赤とんぼ」を作詞したのは三木露風という人ですが、彼は両親の不和から、祖父に育てられています。それでこの「赤とんぼ」の1節から3節までは、自分の母親と「姐(ねえ)や」との思い出が歌われています。辛い青春時代でしたがやがて、彼はトラピスト修道院の国語教師として数年間を過ごすことになるのです。その修道院の生活を通して、実際、彼は今まで引きずってきた悲しみをいやされる経験をしたようで、大正11年、33歳でキリスト教の洗礼を受けてクリスチャンになっています。そして、この「赤とんぼ」が作られたのは洗礼の前の年、洗礼を真剣に考えていた時のことだったのです。最後の4節に「とまっているよ竿の先」とあります。赤とんぼが止まっているのは竿の先ですが、この言葉の中に、彼は彼自身、今ようやく羽を休める場所となった竿、つまり、キリストの十字架を表現したのでしょうか。
この詩に曲をつけたのは、よく知られた山田耕作。彼の父親は何と牧師だったのです。お姉さんも宣教師と結婚しています。山田耕作は母親の背中で賛美歌を聞きながら育てられたわけで、その曲に賛美歌の影響が濃いのは確かのようです。
また、「ふるさと」をはじめ「もみじ」「春の小川」などを作曲した岡野貞一という人は、キリスト教会で40年間オルガニストをつとめたクリスチャンでした。このような人たちの聖書やキリスト教への思いによって、今、私たちが日本の心の歌として口ずさむ童謡、唱歌が生み出されていったのです。キリスト教は、私たちの感性の中に自然と馴染んでいるに、違いありません。

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by rev_ushioda | 2013-10-25 11:09 | Comments(0)