「義兄逝く」
2013年 10月 15日
すぐに病院に駆けつけ、様子をみていたが、大丈夫だろうと昼過ぎにいったん帰宅したが、その間に亡くなった。前にもこういうパターンがあったな、誰の時だったかと思いながら、遺体が運ばれる自宅に直行した。義姉とその従妹、そして私たち夫婦だけしかいない家に、義兄の無言の帰宅であった。
妻は高校生の時に父親と死別、8年前に長兄、今年になって母親と死別。今回は次兄である。長兄をなくしたあと兄嫁が実家を手放しているので、家族と過ごした家も、今はない。6人いた家族は、弟と二人だけになった。ずいぶん寂しい思いであるに違いない。
一時帰宅する直前、ベッド横に家族(義姉、息子)がいたとき、一緒に感謝の祈りをした。義姉の話では、看護婦さんが「どうですか。」と問うと、義兄はいつも「快適。」としか言わなかった。調子が良くない時は無言だった。話すといつも「快適。」と言っていたと聞いたからである。過ぎ越し方の感謝、家族を戴いたことの感謝、そしてこれからのことを神に委ねる祈りをした数時間後に、逝った。