「バックアップ」

昔、航空機同士のニアミスがあり、回避する際の飛行機の動きで40人が重軽傷を負ったという事故がありました。
新聞にはその遣り取り、会話記録が載っていたので事実関係が良くわかったのですが、管制からの指示は、必ず飛行機の便名を呼び、指示する。飛行機の方でも自分の便名を言い、指示された内容を繰り返すということになっているようです。これを「バックアップ」と言うそうですが、その時の事故は管制の方で便名を呼び間違ってしまった。ところが、飛行機の方でもそれに気づかず、そのまま思い込みで遣り取りが進んでしまい、事故が起きたのです。バックアップがうまく機能しなかった例だったと思います。
このような事故から、私はコミュニケーションの問題を考えさせられました。相手を正しく認識するために、相手の名前や、言われたことを繰り返す。たとえ相手の名前をいちいち口にしないでも、「あなたは」と前置きする。そのように相手をきちんと受け止めることは、コミュニケーションの基本です。
しかしそのようにしないで、思い込みで遣り取りを進めてしまうことは、私たちの周りで良く起こるのではないでしょうか。先ほどの例のように名前を呼び間違えることは論外として、私たちの間で、バックアップはうまくいっているでしょうか。「嫌だ」と言う人に「なるほど、嫌なんだ」と、ちゃんとバックアップ(あるいはフィードバック)すればいいのですが、特に否定的な言葉ほど、それができずに、こちらの勝手な解釈、論理、理屈、あるいは励ましを押しつけているのではないでしょうか。そこで「ニアミス」が起き、お互いが墜落してしまう(または相手を撃墜してしまう)ということは、ないでしょうか。たとえ間違ったことを言っている人の言葉でも、聞き手から「私はあなたから今、このように聞きました。それでいいですか」とフィードバックされれば、非難などしなくても、すぐに間違いに気付いていただけるでしょう。
ところで、一番大事なのは、神の言葉へのフィードバックです。たとえば、「私はあなたを愛している」と神は言われるのです。私たちは「あなたは私を愛している。こんな私をも、あなたは愛してくださる」とフィードバックする。「恐れるな」と神が言われる。「このような状況でも、おそれなくてもいいのですね」とフィードバックする、といった具合です。こうして、私たちの人生は、墜落することから回避できるのです。神の言葉を聞き、神の言葉にしっかりと「バックアップ」あるいはフィードバックしていきたいと思います。

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by rev_ushioda | 2013-02-16 22:06 | Comments(0)