「何を聞いているか」

私の住んでいる地域は「谷戸」と言います。小学生の頃、地域ごとで組み分けされる時の名前でしたが、その意味もわからずに、自分の地域は「やと」なんだと受け入れていました。しかし、それは漢字の「谷戸」ではなく、ひらがなによる記憶でした。最近になって気付きました。急に思いついたというか、別に考えていたわけではないのですが、その意味が、ふと、わかったのです。「谷戸」という言葉は、水田などがある湿地帯という意味だということは知っていました。しかし、それが、自分のいる地域の名前だったのだ、と。子どもの頃は、意味も知らず、ひらがなで「やと」と言っていたのが、50年以上も経って、今になって、意味が急に浮上してきたというか、ああ、そうか。ああ、そうか。という感じです。そういえば、子どもの頃、よく水田や川で遊んだものです。私は、水田や川がない土地に行くと妙に落ち着かないのです。やはり、谷戸育ちの人間なのです。そういう生活と、谷戸という言葉が一致した瞬間でした。
意味も知らず、だから、ひらがなでしか言えないようなことがあります。しかし、意味も分からず繰り返し言っていることの意味が、ずっと後になって「ああ、そうか」とうれしく思い出されることがあるのだ、ということです。
聖書の言葉も、教会で繰り返し唱えられる「使徒信条」「主の祈り」も、きっとそうなのだろうと思います。その時はすぐに意味が分からないかも知れません。しかし、ずっと後になって、「ああ、そうか」と思える時が来る。腑に落ちる。それこそ、その時には、人生を支えるほどの意味を持つことにもなる言葉が、ここにあるのです。そう考えると、今、どういう言葉を聞いているかは、とても大事なことなのです。
ある時、遠足に行くバスの中で、子どもたちが遣り取りしていました。「あなたは何のために生きるのですか?」「神さまの栄光をあらわすためです」。教会で教えた言葉でした。意味を知るのは、ずっと後でしょう。しかし、この言葉を口ずさんで生きる子どもは、命ある日々を大事にするでしょう。たとえ何度繰り返されても、またかと思わず、あなたも、「教会の言葉」を聞き続けていただきたいのです。

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by rev_ushioda | 2012-01-28 11:26 | Comments(0)